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今年もよく歌いまして

たいへん、お久しゅう存じます。
ソプラノの広瀬美句です。

前回のブログ更新から瞬きひとつの間に年末です。この頃は特にぐっと冷え込みますがいかがお過ごしでしょうか。


近況をひとつ書きますと、最近押し売りセールスに引っかかり定期的に質の良い野菜が届くようになりました。
押し売りセールスで契約しなかったことがないんじゃなかろうか。そのうち壺を買ったらここに報告します。


さて、今年もさまざまな機会をいただきあちこちで歌いました。
主宰の演奏会を振り返ろうと思います。


6月、ピアニスト牧華子さんにご一緒いただき『蝉しぐれのパヴァーヌ』開催いたしました。

團伊玖磨の歌曲集〈五つの断章〉、ベートーヴェンがウクライナ民謡に音楽をつけた『美しいミンカ』などに嬉しいご好評をいただきました。

今年の3月 衝撃的なニュースを受け、身体がばらばらになるような心許ない感覚の中、必死で自分がすべきことについて考えたコンサートでした。

今もずっと同じ気持ちで世界平和を願っています。



そして、ピッコリ・フィオーリ。

今年は8月と12月にサロンコンサートを行いましたが、8月のコンサートは台風で10月に延期。季節が変わってしまいました。

『秋のチャーチ・コンサート』
代官山教会さまとご縁をいただき、優しい牧師さまのご厚意のもと盛会に終えることができました。

ピアニスト大町和海さんと初共演させていただけたことも嬉しく…。きめ細やかな眼差しで私の歌と真っ向から対峙してくださった大町さん。感謝の念に堪えません。

敬虔な空気に満ちた礼拝堂での演奏は心身ともにとても気持ちのいいもので、教会での演奏活動をより広げていきたいなあと思うなど…。



教会での演奏会を終え、今年最後の演奏会は大好きなえびらホールさんで開くことができました。

『クリスマス・ミニ・コンサート』
クリスマスのキャロルが散りばめられた、とても幸せな会でした。

この日の自分の歌は荒削りながらとても自然で、いつの頃からか舞台の上で敵のように扱っていた音楽を、本来の心のまま舞台の上で愛せたこと、音楽に導かれるようにして、身体がするんと歌を歌ったことなど、多くの感覚に包まれました。

透明な自分の声が聴こえて初めて、長い間ずっと、迷子の子どもがぐずるような歌声だったんだなと気が付いたり。
技術はまだまだですが、歌を辞めず、迷子の自分を見捨てなかったこと、ちいさな誇りとしてずっと大切にしていきたいです。


音楽のそばには常に支えてくれる人がいて、一緒に音楽をしてくれる仲間や日々サポートしてくれる家族友人、そして何より音楽を受け取ってくださるお客さま…。
今年はお一人お一人への感謝と愛を実感する瞬間が沢山ありました。

私に音楽を与えてくださるすべての皆さまへ、良い歌でお返しできるよう来年も頑張ります。

どうかこれからもよろしくお願いいたします。


依然として騒々しい世の中ではありますが
どうかあたたかな年の瀬をお迎えくださいね。


Miku.