ブログ Blog

2023年活動報告

このところ家のまわりで雪虫を見かけます。関東にもいるんですねえ。
北海道では雪虫が現れたら一週間ほどで初雪が降る、雪の報せの虫と言われていました。この辺りではたとい雪虫が飛んでいようとそう容易く雪が降ることはないのに、見かけるとどうしても雪国の懐かしさに駆られてしまう。
上京して15年になりますが雪のない冬の心細さはなかなか慣れないものです。

さて、今年もたくさん…思ったよりずっとたくさん歌いまして…
あたたかく応援してくださった皆さま、お心を寄せてくださった皆さま、ほんとうにありがとうございました。
活動の報告として一年を振り返ってまいります。

ドイツリートシリーズ

今年はソプラノデュオPiccoli Fioriにて
『LiederAbend -ドイツ歌曲の夕べ-』という、ドイツリートをやさしく紐解くレクチャーコンサートシリーズ(全三回)を始動させました。

第一回は“誰もが知っている作曲家”としてL.v.ベートーヴェンとW.A.モーツァルトを、
第二回は“ドイツリートの王”真打ちの回としてF.シューベルトを取り上げました。

戦争や時代の流れに伴う文学の変容、ドイツリートの発祥と定義など、これまで薄い知識で歌っていた音楽の背景を知れば知るほど、まったく違う姿になっていくことが面白く。
とりわけベートーヴェンは音楽の前に思想がある人物でしたので苦労しました。

このシリーズからお世話になっているピアニストちなつこさんは同大学出身。
誰でも聴き慣れている耳馴染みの深い曲をジャズアレンジのソロで弾いてくださる機転には、音楽へのユーモアに溢れたちなつこさんの魅力があふれ!お客様にも大いにお楽しみいただきました。

こちらのドイツリートレクチャーシリーズは来年3月の第三回を以て最終回となります。
最後を飾る作曲家は私たちが愛してやまないR.シューマンとJ.ブラームス!今からとても楽しみです。

季節のコンサート

そして、同じくPiccoli Fioriにて季節のコンサート。今年は春とクリスマスに開催しました。

季節のコンサートのテーマは“クラシックすぎない”というところで、童謡やポピュラーソングなども織り交ぜ、ふだんとは違う雰囲気の演奏会を作り上げました。

春のコンサートではピアノではなくチェロで歌うという、こちらも初の試みを。
ご縁をいただきました大田原さんには大変お世話になりました…!

クリスマスのコンサートも、初めましてのピアニスト石郷岡さんとご一緒しました。
細やかなご配慮と誠実な音色に支えられたひとときでした。

ガラコンサート

現在は移住の都合で所属を外れましたが、昨年大変お世話になったオペラ・アルモニーアさん。今年、ガラコンサート出演のお声がけをいただきました。

オペラ・アルモニーアさんは、個人的には歌手としてのリハビリの場を与えてくださった、思い入れ深い団体様で…。丸裸の見苦しい姿を晒し、ありのままの自分でぶつかることで恐怖心を乗り越えることが叶った場所でした。
日頃の稽古には当面参加がむずかしいですが、いつかまた出演の機会があれば、成長した姿で臨みご恩を返したいな〜なんてうっすらと考えております。

ここまで書いて、すでにとっても長い記事になっておりますが…(くたびれ)
今年は殊に大きな一歩がありました。

「ミンネの部屋」

古楽アンサンブル「ミンネの部屋」をチェリスト大田原聖さんと始めたこと!とてもありがたいご縁から成り行きました。
これと決まったメンバーがいるわけではなくいろんな組み合わせでいろんな人が出入りする演奏会にしたいね〜と話しているミンネの部屋。
発起人の私が不在だったり大田原さんが不在だったりすることもあるかもしれません。
堅苦しいルールは抜き、という、大田原さんの独特な感性に彩られた空気感がなんだか面白いチームなのです。

今年はミンネの部屋で3回、演奏を披露する機会がありました。

どの演奏会も初めて尽くしで学ぶことがたくさん。
美しくアンサンブルできるようにと、日々の練習方法も大きく変化しました。

ミンネの部屋は来年も決まっているコンサートがいくつかあります。日々成長して音楽を磨きあげられるよう、感謝しながら勉強してまいります!

なにか書き忘れている気がしてなりませんが大きな出演は一旦纏められましたのでこれをもって活動報告とさせていただきます。

また年末にお気持ち吐露するポエトニックな記事を執筆するかもしれません。しないかもしれません。

そのときまで、それではさようなら!